がくうそうでんせん

架空送電線の話

The Overhead Power Transmission Line
タワーラインソリューション
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Tower Line Solution Co.,Ltd.

アメリカの送電線 The United States of America

I traveled in the United States of America in May, 2010.
The route that I traveled was from New York to San Francisco.
The means of transportation used Amtrak.
I displayed photographs of the power transmission lines which I took during the trip on this page.
On this page, various power transmission lines are displayed.

本項に掲載する送電線写真は、平成22年(2010年)5月下旬に「アメリカ大陸横断鉄道の旅((株)ワールド航空サービス)」という観光ツアーに参加したときに撮影したものである。
アメリカの送電線を撮影すると言っても、東西約5,000kmもある広い大陸をどのように旅行すればアメリカを代表する送電線に出会えるのか、満足できる答えを得るのは難しいと思っていた。
ところが、アメリカ大陸を東西に横断する鉄道「Amtrak」に乗ることで車窓からアメリカを代表する送電線を狙える可能性が大きいことが分かり、さっそく旅行に参加してきた。
鉄道沿線の天候が良いことを願って、運を天に任せてツアーに参加したが、結果としては、一部で霧雨に遭い視界不良で撮れない箇所もあったものの、最も撮影したかったアメリカを代表する基幹系統送電線の写真は何とか撮ることができた。

ツアーの行程は、右図の通りニューヨーク~シカゴ~サンフランシスコ間で、Amtrak乗車距離は約5,500kmであり、ニューヨークを出発して途中シカゴまで1泊2日で移動し、シカゴ観光を挟みシカゴからは別の列車に乗り継いでサンフランシスコまで2泊3日をかけて移動した。
Amtrakの車窓からは、基幹系統をはじめ数々のローカル送電線に出会うことができた。
さらに、旅行の終点サンフランシスコでは半日の「自由行動」時間をフルに利用してサンフランシスコ近郊約250kmにわたり自動車を飛ばしてカリフォルニアの代表的(歴史的)送電線等を撮影することができた。

さて、アメリカは、面積が我が国の約25倍、人口は約3億4千万人で我が国の3倍弱であり、人口密度は我が国に比べ極めて低い。
また、地勢は有名なロッキー山脈等山岳地はあるものの、なだらかな平地が多く農耕等に利用可能な土地面積は我が国に比較して遙かに多い。
したがって、都会を少し離れるとすぐに人口密度が低い農耕地帯、未開発の平原地帯等で、都市と都市間が我が国のように住宅地で繋がっているということはなく、送電線のルート選定の自由度は大きい。

アメリカは送電線の技術開発では、本格的送電線が誕生した1890年代以降1970年代頃までは高度な技術力を背景に常に世界をリードしてきた。送電線鉄塔の形状についても最も合理的な形状である2回線垂直配列鉄塔はアメリカで開発された。
したがって、送電線専用用地(Right of way)が確保し易い土地柄であれば、過酷な自然環境に曝される送電線では1回線水平配列方式を採用するのが技術的には好ましいが、アメリカでは自国開発の2回線垂直配列方式の送電線が多く建設されている。
特にローカル系統で複数回線を必要とする送電線ではほとんどが2回線垂直配列方式を採用しているようだ。

送電線の電圧は、地域により、大きく二つの系列に分かれており、69KV~230KV~500KV、または138KV~345KV~765KV、が基本として採用されている。

最高使用電圧の大雑把な地域別概要は右図の通りである。

  • イリノイ(シカゴ)からケンタッキー・バージニア州にかけては765kVを使用
  • 大陸の東西両端地域が500kVを使用
  • 無色の地域は230kVまたは345kVを使用

なお、一部で直流(DC)送電線を使用している。
将来的には、765kV送電線を東西大陸横断方向にに数ルート建設し、いずれも中間で「AC-DC-AC変換所」を介して東側と西側の系統を連系する構想があるそうである。

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