がくうそうでんせん

架空送電線の話

The Overhead Power Transmission Line
タワーラインソリューション
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Tower Line Solution Co.,Ltd.

建設工事施工 Enforcement of the construction

更新履歴
更新年月日更新内容
2005.06.17本ホームページ開設
2006.09.03目次・新設
2007.06.15解説文を全面的に見直し修正
2007.12.25送電線建設の歌、解説掲載
2008.04.27特殊工事工法 掲載
2008.05.01最近の超高圧工事写真を追加
2010.08.21組立工事・台棒工法写真掲載
2010.09.07プロテクタ通過型延線車写真掲載
2011.11.22架線工具掲載(金車)
2011.12.03架線工具掲載(カムアロング)
2012.04.05誘導対策掲載
2012.05.25吊金工法および搬送工法
2012.06.05目次に英文追加
2012.12.03吊金工法および搬送工法におけるロープ延線例
2014.02.23緊線の項に圧縮器掲載

建設工事施工は、送電線の詳細設計が完了し、必要な官庁許認可手続きなどを経た上、ルート用地の確保が出来た段階で開始される。
工事施工は概略次のような手順で実施される。

  1. 調査時点で行われた測量のチェック
  2. 工事用地の確保
  3. 工事のための仮設道路・索道、仮設事務所などの建設
  4. 基礎工事
  5. 組立工事
  6. 架線工事
  7. 付帯工事
  8. 工事用地の返地、後片付け

我が国の送電線は、ほとんどが北海道から沖縄までの10電力会社および電源開発株式会社(以下総称して電力会社という)の所有設備であり、その建設工事の発注は電力会社が行っている。
工事施工は送電線工事会社が電力会社から受注して行っており、電力会社で設定した仕様に基づき、工事会社の施工技術を発揮して行う。
送電線設備の多くは、人口密集地から離れた道路もない野山を越えて建設されている。
したがって、鉄塔および架線工事に要する膨大な資機材を、運搬困難な建設現場まで、効率よくかつ環境保全を考えて、どのような運搬方法によるか、が工事施工上の大きな課題である。
さらに、足場の悪い山岳急傾斜の鉄塔建設地点で、如何に安全に高構造物を建設するかも、工事計画上重要課題で、そこには送電工事特有の高度な施工技術が必要とされる。
また、ルートの送電線線下の構築物、横断物、樹木などに影響を与えず、電線を張る架線(がせん)技術は、送電線工事独特の特殊高度技術であり、こればかりは機械化・自動化に限界があり、熟練した架線電工の高度な施工技能と、施工会社の架線施工技術があってはじめて成し遂げられる。
昨今、全国的に電力会社の送電線工事の発注が減り大型工事が激減し、熟練電工の離散が多く、また、若い年代の電工就職希望者も少なく、架線技術・技能の継承が難しくなっており、これが現在の送電工事業界の共通の悩みである。

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